ぼくらの 1 (1) |鬼頭 莫宏
ぼくらの 1 (1)
鬼頭 莫宏
小学館 刊
発売日 2004-06-30
価格:¥590(税込)
オススメ度:★★★★
哲学書の域に達している 2007-05-05
マンガのあり方が変化しつつある。
というか、今、小説をも超える感動がマンガやアニメの中に多く存在している。
このマンガ「ぼくらの」もそのひとつ。
10代前半の少年少女と巨大ロボットの摩訶不思議な話。そこには死の意味を含めた哲学的思想がある。
TOKYO MX テレビで今年の4月から深夜でアニメ放送も始まった。
既にマンガは究極の哲学書の域に達していると感じさせる一冊、いや、今のところ全六巻。
正義って何? 2007-05-01
正義って何?守るって何?
という事を考えさせられる作品。
死を丁寧に描いてます。
しかし単純にグロテスクに描くのでなく、キャラの台詞や生い立ちから「死」が伝わってきます。
お説教臭さはまったくない所が鬼頭さんの力量を感じさせられます。
ぜひたくさんの人に読んでもらいたい作品です。
大人にこそ読ませたい 2007-04-29
何かを得るためには何かを失う。
それが自らの命だったら・・・。
それも自分の為にではなく地球という自分の意識や感覚とは程遠い物の為に。
アニメを観て、コミックを読んでココペリが、そして作者が主人公を11歳に設定したのは、生と死にリアリティーを感じていない世代だからではないかと思った。
命が尽きること=死、頭では理解できても遠い現実。
リアリティーがないから死を確信していてもそこには乾いた情景がある。
命の火が消えることに生身の現実感がない。
死ぬと分かっていても結局は操縦席にいる。
戦う=死ぬ順番は自らは選択できないロシアンルーレット。
人生・命はロボットを操縦し敵を倒すまでの死刑執行猶予期間。
ゲーム拒否は出来ないから死は順番に必ずやってくる。
死の対象の仲間もお互いに認識している。
しかも自分達が行っていることフ真の価値は全員が死んだ後でしか分からない。
巨大ロボット=圧倒的破壊力をもつ兵器。とあれば、そこには子供、ましてや人の生死とは関係なく大人、国家の利益が必ず優先してくる。
ゲーム化した現実の戦争、命と人生と平和が等価値であること、必ずやってくる死、現実を冷静に直視できる子供達、利益優先の大人、政府、国家、全ての要素が盛り込まれている恐ろしい作品だ。
冷酷と表現するより冷たく乾いた悲しさ、乾いた涙の感覚のコミック、アニメだ。
企業人、社会人にこそ観て欲しい、読んで欲しいと思った。
この作品は文学や哲学にも匹敵する要素を含んでいる。
宇宙的世界観から見れば人間も蟹が花火で焼かれる様に、何者かに支配され命さえもゲームで弄ばれる駒なのかもしれない。
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この記事は2007/6/16に作成しました。